大正小額紙幣10銭・20銭・50銭札の価値と買取相場

日本では大正時代までは10銭銀貨、20銭銀貨、50銭銀貨が使用されていましたが、第一次世界大戦(1914年〜1918年)などによるインフレのため、銀価格が急騰し、銀貨の地金価格が額面を超えてしまいました。

そのため、銀貨の発行が困難となり、代わりの補助通貨として発行されたのが今回取り上げる大正小額紙幣10銭・20銭・50銭札です。

現存数が多いため、価値の低いものも多く存在しますが、大正6年銘の状態の良いものは高価買取が期待できます。

大正 拾銭(10銭)紙幣の買取相場

大正6年〜大正10年にかけて発行され、昭和23年8月31日に廃止された大正小額紙幣10銭です。図案は明治15年に発行された大蔵卿札(改造紙幣)に類似したデザインとなっており、寸法は54mm×86mm、カタログ価格は年号によって異なり下記のようになっています。

日本のカタログ価格

米国のカタログ価格

10銭札の買取相場

10銭札の実勢価格(業者が販売し実際に市場で取引される価格)については日本のカタログ価格と米国のカタログ価格を足して2で割った水準が相場となっていますが、組番号1番や印刷ずれエラーは高価買取になることがあります。

具体的な実勢価格

大正 貳拾銭(20銭)紙幣の買取相場

大正6年〜大正8年にかけて発行され昭和23年8月31日に廃止された大正小額紙幣20銭です。寸法58mm×92mmとなっており、カタログ価格は下記の通りです。

日本のカタログ価格

米国のカタログ価格

20銭札の買取相場

20銭札についても日本と米国のカタログ価格に大きな乖離があり、実勢価格は価値が最も高い大正6年(1組)の未使用でも15000円前後が相場です。日本のカタログ価格の5〜7 割程度の金額で取引される事が多いです。

具体的な実勢価格

大正 五拾銭(50銭)紙幣の買取相場

画像は大正6年〜大正11年にかけて発行され、昭和23年12月8日に廃止された大正小額紙幣50銭です。寸法65mm×103mm、カタログ価格は下記のようになっております。

日本のカタログ価格

米国のカタログ価格

50銭札の買取相場

50銭札についても日本のカタログ価格の5割〜7割程度が相場となっています。具体的な実勢価格や買取相場は下記の通りで、こちらも1組については他の組番号に比べると高値で取引される傾向があります。

具体的な実勢価格

大正小額紙幣10銭・20銭・50銭札まとめ

いかがだったでしょうか？大正小額政府紙幣は上記の3種類が存在します。額面は小さいのですが、大正6年銘を中心に価値が高くなっており、組番号や状態によっては1万円を超える買取になる事もあります。今回の記事が古紙幣の売却や換金の参考になりましたら幸いです。