こんにちは今回は日本の200円(貳百圓)札の価値について記載していきたいと思います。最も古い200円札は1927年(昭和2年)に発行された「ウラシロ(裏白)」とも呼ばれる紙幣です。同時期の1927年にはもう一枚希少な200円札が発行されており、こちらには武内宿禰が描かれています。

いずれも兌換券となっており表面には「此券引換に金貨貳百圓相渡可申候」と描かれており当時、金貨200円分と引き換えることができました。

1927年(昭和2年) 彩紋 貳百圓札(乙号券)の価値

200円紙幣

200円紙幣

上記画像は見本紙幣(レプリカや偽物ではなく本物)です。表面は彩紋、寸法は縦73mm・横123mm、発行開始日は1927年(昭和2年)4月25日となっており、裏面が白い事から「ウラシロ(裏白)」とも呼ばれました。

流通紙幣の現存数は世界全土を見ても数十枚とされ希少価値が高く、日本のカタログ価格は下記の通りです(米国のカタログ価格は不明)。

並品 美品 極美品
400万円 500万円 650万円

画像の見本紙幣は米国にて取引されたもので、市場での取引価格は約220万円となっております。そのため買取価格は100万円〜200万円程度が期待できるでしょう。

1927年(昭和2年) 武内宿禰 貳百圓札の買取相場

武内宿禰 貳百圓札

武内宿禰 貳百圓札

上記は1927年に発行予定だった武内宿禰の200円紙幣です(裏赤200円札とデザインが若干異なります)。表面は武内宿禰の肖像、裏面には額面が描かれており、寸法は197mm×97mm、おそらく見本紙幣しか存在しません。

米国のカタログには掲載はありますが希少価値が高すぎるためカタログ価格は不明、私が知る限りでは取引は海外で一度行われたのみで、その時の取引価格は約480万円となっております。そのため状態の良いものならば300万円以上での買取が期待できます。

1945年(昭和20年) 武内宿禰 丙号券の価値

ウラアカ丙号券

ウラアカ丙号券

武内宿禰の200円札というと、こちらが有名です(1927年のものは希少性が高すぎるため市場に出てきません)。通称「ウラアカ(裏赤)」とも呼ばれ、表面は武内宿禰、裏面は彩紋が描かれ、寸法:縦97mm×横188mm、 1945年(昭和20年)8月16日から使用が開始されました。

組番号は1〜9組までで発行枚数は少なく、新円切替に伴い発行から1年も経たず1946年3月2日限りで失効したため希少性です。カタログ価格は下記のようになっており、美品や並品などの状態だとしても数万円から十万円程度の値が付きます。

カタログ種類 並品 美品 極美品
米国カタログ 3万円 7万円 15万円
日本カタログ 11万円 16万円 23万円

また、3種類の見本紙幣が存在しs1タイプと呼ばれる見本紙幣は米国カタログで極美品=40万円のカタログ価格が付けられています(下記は極美品=5万円のカタログ価格がついているs3タイプの見本紙幣です)。

見本紙幣

裏赤200円札の市場価値と買取価格

200円丙号券(裏赤200円札)は市場にて下記のような金額で取引されています。希少性が高いため業者による買取価格は取引価格の6割〜8割程度が期待できます。

業者の所在 状態 取引価格
埼玉県 並品+ 4.2万円
東京都 美品− 5.2万円
米国 未使用 約40万円

1945年(昭和20年) 藤原鎌足 丁号券の価値

貳百圓古紙幣

貳百圓古紙幣

1945年に使用開始された藤原200円札です(発行は昭和17年1月6日)。表面は藤原鎌足と談山神社拝殿、裏面は談山神社十三重塔が描かれ、寸法:縦97mm×横165mmとなっております。

市場価値などの詳細については「藤原鎌足の日本銀行兌換券の価値」で掲載していますのでそちらをご参照ください。武内宿禰の200円札に比べると希少価値が低く、市場で取引される金額はあまり高くありません。

日本の200円紙幣の価値まとめ

日本の200円紙幣は上記のようなものが発行されました。一般的に見かける200円紙幣は1945年の丙号券(裏赤200円札)と丁号券(藤原200円札)だと思います。

それ以前の1927年(昭和2年)のものは希少性が高く買取価格100万円以上が期待できます!今回の記事が古紙幣の買取査定や旧札コレクションの参考になりましたら幸いです。