こんにちは古紙幣旧札の買取査定ナビです。今回は高価買取が期待できる八紘一宇10銭札(日本銀行券10銭紙幣)について見ていきたいと思います。

通常の八紘一宇10銭札は現存数が多いため価値はあまり高くありません。しかし、エラー札や見本紙幣については価値が高く、高価買取が期待できます。

八紘一宇10銭札(日本銀行券10銭紙幣)の詳細

八紘一宇10銭札

画像は昭和19年11月1日に発行された八紘一宇10銭札(日本銀行券10銭紙幣)です。表面には八紘一宇塔、裏面には彩紋がデザインされており、寸法は51mm×106mmとなっております。

この古紙幣は太平洋戦争による物資(主に軍需用金属)の不足から、それまで製造されていた10銭硬貨(菊10銭アルミ貨10銭錫貨)の代わりになる貨幣として発行されました。

当初は政府紙幣とする予定でしたが、50銭未満の政府紙幣発行には臨時通貨法の改正などが必要だった為、大蔵大臣の告示という行政手続きで足りる日本銀行券となりました。

日本が苦しかった時期ということもあり、裏面の簡素さや記番号の省略(組番号のみ表記)など全体的に粗悪な作りとなっています。

紙幣のタイプ 美品 未使用
普通品 0.5USD 2USD
見本紙幣#s1 未記載 250USD
見本紙幣#s2 未記載 75USD
美品 極美品 未使用
200円 300円 600円

八紘一宇10銭札の買取価格

私が調べた八紘一宇10銭札の実勢価格(業者が販売し実際に市場で取引された値段)や買取相場は下記のようになっております。

古紙幣詳細 実勢価格 買取相場
7組 見本#s2 準未使用 11,000円 〜8,000円
11組 普通品 100枚 未使用 11,500円 〜8,200円
1組 普通品 準未使用 150円 〜50円
8組 普通品 未使用 200円 〜70円

通常の普通品の実勢価格は未使用だとしても1枚あたり数百円となっており、業者による買取価格は数十円が相場です。

一方、下記のような見本紙幣(米国カタログの#s2タイプ)については価値が高くなっており、数千円での買取が期待できます。

八紘一宇10銭札(見本紙幣)

20組は価値が高い?

八紘一宇10銭紙幣の組番号は表面に記載があり、全部で1〜20組までが存在します。1組から19組までは比較的よく見かけますが、最後の20組については市場に出回る事が殆どありません。コレクター仲間の話では2009年頃に20組が出回り5万円を超える金額で取引された事があるそうです(確かな情報ではありません)。

買取価格が高いエラー札

普通品や見本紙幣などカタログ掲載されているもの以外で価値が高いものとしては下記のエラー紙幣が存在します。

福耳エラー

福耳エラー札の価値

八紘一宇10銭札(日本銀行券10銭紙幣)でも他の古紙幣と同様に福耳エラー札が発見されております。画像の品は紙幣の状態は極美品程度、小さな福耳の付いたエラー札です。

価値は高くなっており、2017年に実勢価格4.5万円程度で取引されました。そのため、同様のものならば数万円での買取が期待できます。

 

印刷エラー札

印刷エラー札

画像は印刷ずれエラーの八紘一宇10銭札です(印刷面が通常よりも下方にズレています)。戦時中の混乱期に発行された紙幣なので印刷ズレや印刷漏れエラー札はかなりの数が発見されています。

通常の普通品に比べると価値は高いのですが、福耳に比べると遥かに頻度が高いエラーのため稀少性は高く無く、業者による買取価格は数千円程度が相場となっております(もちろんエラーの程度にもより、珍しい印刷漏れになると数万円での買取になることもあります)。

八紘一宇10銭札まとめ

いかがだったでしょうか?通常の八紘一宇10銭札(日本銀行券10銭紙幣)の買取価格は保管状態が良かったとしても数十円となっており、価値は高くありません。

しかし、最終組(20組)や見本紙幣、エラー札などになると価値が上がり数万円での高価買取になるものも存在します。今回の記事が古紙幣の売却や換金の参考になりましたら幸いです。