こんにちは今回は日本の1円(壹圓)札の価値について記載していきたいと思います。もっとも古い1円札は明治通宝です。明治通宝については別の記事で紹介させて頂きますので明治通宝以降の1円について今回は取り上げていきたいと思います。
なお、掲載する画像はレプリカや贋作(偽物)紙幣の画像ではなく本物の画像を使用しています。そのため、真贋が不明な古紙幣を購入するときの参考にして頂けると幸いです。
大日本帝国通用壹圓紙幣の価値
詳細につきましては「大日本帝国通用壹圓紙幣 1円 旧国立銀行券の価値」でも記載しています。表面:は田道と兵船、裏面は元寇が描かれており、 寸法は縦80mm×横190mmとなっております。状態が良いものの売買は国内よりも海外の方が多く下記は米国での取引データーですが国内業者による買取価格は下記取引値の5割〜8割程度が目安となります。
取引日 | 状態 | 取引価格 |
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2015年 | 極美品 | 約50万円 |
2015年 | 美品 | 約20万円 |
1885年(明治18年)の旧一円券の価値
大黒天が描かれた旧1円券です。表面は大黒像、裏面は彩紋が描かれており、寸法は縦78mm×横135mm、発行開始日 1885年(明治18年)9月8日です。図案製作者はイタリア人のエドアルド・キヨッソーネで、発行から130年以上経た現在も有効です(日本の有効な貨幣のなかで最古)。価値や市場での取引価格については「日本銀行兌換銀券 大黒天紙幣の価値」で掲載しています。
1889年(明治22年) 改造一円券の価値
表面には日本語、裏面には英語で兌換文言が書かれています。表面は武内宿禰、裏面は一円銀貨が描かれ、寸法 縦85mm×横145mm、発行開始日 1889年(明治22年)5月1日となっています。価値や市場で取引される値段につきましては「日本銀行兌換銀券 武内宿禰 紙幣の価値」をご参照ください。
1916年(大正5年) 改造一円券の価値
大正5年(1916年)からは上記武内宿禰1円札の通し番号(ブロック番号:上記画像参照)がアラビア数字となりました。アラビア数字のものは番号によって価値が異なり、通し番号が1-200までだと価値が高く200-299や300以降になると価値が落ちます。
ブロック番号 | 状態 | 市場での価値 |
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1-200 | 極美品 | 7000円前後 |
200-299 | 極美品 | 1500円前後 |
300〜 | 極美品 | 300円前後 |
1943年(昭和18年) い号券 中央武内1円の価値
中央武内1円とも呼ばれる1円札です(不換紙幣)。表面は武内宿禰、裏面は宇倍神社が描かれており、発行開始日は1943年(昭和18年)12月15日と1944年(昭和19年)11月20日となっております。
組番号1〜34組が昭和18年発行で組番号35〜49が昭和19年発行、寸法70mm×122mmとなっており流通紙幣は価値が乏しく状態が良い未使用品でも1000円〜3000円程度の金額で取引されております。
価値が高い中央武内1円い号券 中央武内1円で価値が高いものとしては見本紙幣と特殊な9ナンバーがあります。見本紙幣は4種類あり、漢字で「見本」と描かれたものや英語の見本「specimen」と描かれたものが存在し、上記画像の赤の「specimen」は価値が高く状態が良ければ10万円以上の値がつきます。
また、下記画像のようなシリアルナンバーの最初の桁が9のもの(下記のシリアルナンバーは903747)は希少価値が高く、2015年に準未使用が4万円近い値で取引されたことがあります。
1946年(昭和21年) 日本銀行 A号券1円札
戦後に発行された二宮1円紙幣です。表面は二宮尊徳、裏面は彩紋が描かれており、寸法は縦68mm×横124mm、発行開始日は1946年(昭和21年)3月19日となっております。
流通紙幣の市場での価値は低く未使用品でも数百円の価値しかありません。しかし、上記画像のような見本紙幣の場合は価値が高く、1万円以上で取引される事があります。
日本の旧1円札まとめ
日本の1円札は戦前の古いものだと価値が高く業者による買取価格も高くなりますが戦後の紙幣については流通枚数、現存数が多いため価値はあまり高くありません。今回の記事が古紙幣の買取査定や古紙幣コレクションの参考になりましたら幸いです。