こんにちは古紙幣旧札の買取査定ナビです。今回は大正3年(1914年)に発行された青島出兵軍票(軍用手票)の価値と買取相場について記載して行きたいと思います。

この軍用手票は青島出兵の軍用資金を賄うために大正3年9月に兌換銀券として発行されました。昭和2年当局の計算によると、使用総高は11,812,197円で回収総額は11,650,241円、未回収161,956円となっています。

また、10円や5円を除く低額面券には日露戦争軍票に加刷した加刷券が存在します(現存数は非常に少ない)。

青島出兵軍票銀10円・銀5円・銀1円の価値

青島出兵軍票銀1円

画像は大日本帝国政府 青島出兵軍票銀1円券です。銀10円(拾圓)・5円(五圓)・1円(壹圓)のサイズは全て133mm×93mm、カタログ価格は下記のようになっております。

額面 未使用 美品
銀10円 不明 不明
銀5円 不明 不明
銀1円 不明 30万円

青島出兵軍票銀10円・銀5円・銀1円の買取相場

青島出兵軍票の高額額面(5円以上)は日露戦争軍票シベリア出兵軍票よりもさらに希少性が高いため、海外を含め取引事例は見つかりませんでした。

詳細 実勢価格 買取相場
銀1円 極美品 30万円 〜25万円
銀1円 美品++ 2400USD 〜21万円
銀1円 並品− 19.5万円 〜15.5万円

銀壹圓については国内・海外含め数事例の取引が見つかり、カタログ価格と同様に高額な実勢価格(業者が販売し実際に市場で取引された値段)で取引されております。

青島出兵軍票銀50銭・銀20銭・銀10銭の価値

青島出兵軍票銀50銭 青島出兵軍票銀10銭

画像は大日本帝国政府 青島出兵軍票銀五拾銭券(黒紫色)と銀拾銭券(紅色)です。銀銭券のサイズは全て103mm×70mmとなっており、デザインは同一です。

また、カタログ価格は下記のように高くなっており、状態の良いものは高価買取が期待できます。

額面 未使用 美品
銀50銭 30万円 18万円
銀20銭 25万円 14万円
銀10銭 15万円 9万円

青島出兵軍票銀50銭・銀20銭・銀10銭の買取相場

私が調べた青島出兵軍票銀銭券の実勢価格(業者が販売し市場で取引された値段)や買取相場は下記のようになっております。

詳細 実勢価格 買取相場
50銭 極美品− 960USD 〜8.6万円
50銭 美品+ 10.7万円 〜8.5万円
20銭 極美品+ 15万円 〜12万円
20銭 並品+ 8.1万円 〜6.4万円
10銭 準未使用 840USD 〜7.4万円
10銭 準未使用 840USD 〜7.4万円
10銭 未使用+ 17万円 〜14.4万円

額面の最も小さい銀10銭だとしても未使用や準未使用になると希少性が高くなり、高額で取引される傾向があります。

青島出兵軍票(軍用手票)まとめ

いかがだったでしょうか?青島出兵軍票の未回収額は昭和2年の時点で161,956円となっていますが、その後、第二次世界大戦などもあったため、軍票の現存数は多くありません。

そのため、長年コレクターをしていますが、銀10円や銀5円の実物は見たことがありませんし詳細な取引事例もわかりませんでした。

ただ、シベリア出兵軍票金10円の美品が以前300万円ほどで米国にて取引されているので、もし、青島出兵軍票銀10円の本物が存在した場合、数百万円から数千万円での買取となる可能性があります。今回の記事が軍票の売却や換金の参考になりましたら幸いです。