幕府及政府関係紙幣(兵庫開港金札・太政官札・民部省札など)の価値と買取価格

こんにちは古紙幣旧札の買取査定ナビです。今回は慶応3年(1867年)から明治2年(1869年)にかけて発行された幕府・政府関係紙幣(江戸横浜通用金札・江戸関八州金札・兵庫開港金札・太政官札・民部省札)の価値と買取価格について記載していきたいと思います。

江戸横浜通用金札の詳細

画像は横浜貿易用に発行された江戸横浜通用金札です。短期間の発行のため発行枚数は非常に少なく、コレクターも少ないため現存数はあまり多くありません。

額面は25両(貳拾五両)、10両(拾両)、5両(五両)、1両(壱両)の4種類が存在しカタログ価格は下記のようになっております。

日本のカタログ価格

江戸横浜通用金札の買取相場

私が調べた江戸横浜通用金札の実勢価格(業者が販売し実際に市場で取引された値段)や買取相場は下記の通りです。

実際の取引事例としては拾両が2016年に20.4万円で取引されており、業者による買取価格は最も価値の高い貳拾五両だとしても30万円以下が相場となっております。

江戸関八州金札の詳細

画像は幕府の財政補填のため三井組(三井財閥)に発行させた金札です。形式や紙質は江戸横浜通用金札と同様となっており、こちらも発行枚数がわずかなため現存数は非常に少ないです。

日本のカタログ価格

江戸関八州金札の買取相場

私が調べた江戸関八州金札の実勢価格(業者が販売し実際に市場で取引された値段)や買取相場は下記の通りとなっております。

こちらについてもカタログ価格に比べると安価な取引が一般的となっており、業者による買取価格はカタログ価格の1/2〜1/3程度が相場です。

兵庫開港金札の買取相場

画像は兵庫開港金札です。兵庫開港のため大阪の富豪に百万両を出資させ商社会所を設けて発行しました。

先の江戸横浜通用金札や江戸関八州金札に比べると現存数がはるかに多いためコレクターの間ではそれ程、珍しいものではありません。

日本のカタログ価格

私が調べた実勢価格や買取相場は下記のようになっており、業者による買取価格は状態が良かったとしても1枚1万円以下が相場となっております。

太政官札の買取相場

画像の太政官札は慶応4年5月15日に明治維新政府によって発行された政府紙幣(不換紙幣)です。日本初の全国通用紙幣となっており、額面は「両」「分」「朱」の3種類、カタログ価格は下記のようになっております。

日本のカタログ価格

こちらも江戸横浜通用金札や江戸関八州金札に比べると現存数が多くなっています。私が調べた実勢価格や買取相場は下記のようになっており、状態の良い金拾両や金五両だと数万円での買取も期待できます。

民部省札の買取相場

画像の民部省札は明治2年11月15日(1869年)から翌年にかけて明治政府の民部省によって発行された政府紙幣です。

高額金札が多く民間の需要に応えることが出来なかった太政官札の補助的役割を担うため作成されました。

日本のカタログ価格

上記のように2分・1分・2朱・1朱の計4種類の紙幣が総額750万両分発行されており、現存数が多いため希少価値はそれほど高くありません。

私が調べた実勢価格や買取相場は下記のようになっており、業者による買取価格は価値の高い金2分・金1分でも1万円以下が相場です。

幕府・政府関係紙幣まとめ

いかがだったでしょうか？兵庫開港金札・太政官札・民部省札については骨董市などでもよく見かけますが江戸横浜通用金札・江戸関八州金札については市場に出回ることは殆どありません。

慶応から明治にかけて発行された幕府・政府関係紙幣はコレクターはそれほど多くありませんが、近年の古紙幣に比べると価値が高くなっていますので珍しいものや状態の良いものだと高価買取が期待できます。今回の記事が古いお金の売却や換金の参考になりましたら幸いです。