こんにちは古紙幣旧札の買取査定ナビです。今回は大正7年に発行されたシベリア出兵軍票(軍用手票)の価値と買取相場について記載して行きたいと思います。
この軍票は第一次世界大戦末期のロシア革命戦争時に日本が連合諸国とシベリア・北満州に出兵した事を契機に大正7年8月に発行されました。価値は高くなっており、10円・5円などの高額額面の買取価格は10万円を超えることが一般的です。
金10円・金5円・金1円の価値
画像は大日本帝国政府から発行されたシベリア出兵軍票金1円です。金10円・金5円・金1円の発行はいずれも大正7年(1918年)でサイズは135mm×95mmとなっています。
カタログ価格は下記のようになっており金10円や金5円は現存数が少ないため未使用など状態の良いものは市場に出回ることが殆ど無く、カタログ価格は不明となっています。
日本のカタログ価格
額面 | 未使用 | 美品 |
---|---|---|
10円 | 不明 | 90万円 |
5円 | 不明 | 70万円 |
1円 | 22万円 | 10万円 |
金10円・金5円・金1円の買取相場
実勢価格(業者が販売し実際に市場で取引された値段)は下記の通りです。私が調べた限り、国内では金五圓や金拾圓など、高額額面の取引事例や状態の良いものの取引事例は見つかりませんでした(金10円については米国での詳細な取引事例が一つ見つかりました)。
ただ、全体的に希少性が高いため、額面が低く保管状態があまり良くない金1円だとしても5万円弱での買取は期待できます。
詳細 | 実勢価格 | 買取相場 |
---|---|---|
10円 美品 | 28,680USD | 〜280万円 |
1円 美品− | 5.1万円 | 〜4.1万円 |
1円 並品 | 4.6万円 | 〜3.7万円 |
1円 並品− | 4.5万円 | 〜3.6万円 |
上記のように金10円は2017年に米国にて28,680USD(約300万円)で取引されています。カタログ価格に比べ高額となっており、額面の高い希少な軍票は価値が上昇している可能性が高いです。
金50銭・金20銭・金10銭の価値
画像はシベリア出兵軍票金20銭(緑色)と金10銭(橙黄色)です。軍票のサイズはどの額面も109mm×76mm、発行は大正7年となっておりカタログ価格は下記の通りです。
日本のカタログ価格
額面 | 未使用 | 美品 |
---|---|---|
金50銭 | 15万円 | 6.5万円 |
金20銭 | 12万円 | 5万円 |
金10銭 | 8万円 | 3万円 |
金50銭・金20銭・金10銭の買取相場
実勢価格や業者による買取相場は下記のようになっており、額面は高くありませんが、保管状態の良いものは希少なため5万円を超えるような買取も期待できます。
詳細 | 実勢価格 | 買取相場 |
---|---|---|
50銭 極美品 | 6.7万円 | 〜5.4万円 |
20銭 極美品 | 6.1万円 | 〜4.9万円 |
50銭 美品 | 4.1万円 | 〜3.2万円 |
10銭 準未使用 | 3.8万円 | 〜2.9万円 |
20銭 美品− | 2.7万円 | 〜2万円 |
シベリア出兵軍票(軍用手票)まとめ
軍票(軍用手票)は日本銀行(大日本帝国政府)の発行する正式な紙幣と同じ額面で交換出来る「兌換(だかん)紙幣」でしたが、昭和20年9月に大蔵省が「軍票の無効無価値化」を宣言したため、一夜にして紙屑と化しました。
しかし、現在では骨董(アンティーク)としての価値があるため、使用可能な現金に交換(兌換)することができます。
特に高額額面は現存数が少なく、価値が高いので保管状態がよければ買取価格は10万円を遥かに超えるでしょう。今回の記事が古い軍票の売却や換金の参考になりましたら幸いです。